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チーム目線でつくり上げる、エンジニア流リモートワーク

2021年4月7日
田中玄伍
TECHNOLOGY

こんにちは、LOGLY lift 開発グループの田中です。

ログリーでは2020年7月から在宅勤務ファーストという体制をとっており、週の大半は自宅で勤務しています。

今回はカジュアル面談でもよく質問される、『エンジニアチームがリモート環境下でどのように開発しているのか』についてお伝えしたいと思います。

設備や開発環境


まずは在宅勤務下での設備面についてです。
他社さんではオフィスでPCを起動させておき、自宅からリモートデスクトップで遠隔ログインして開発しているところもあると思いますが、ログリーでは会社貸与のノートPCを持ち帰るスタイルを取っています。
希望者は外付けディスプレイを借りることもできるため、表示領域の狭さに困ることもなく作業できています。

また、月額1万円の在宅勤務手当が支給されているので、周辺機器などは各自お気に入りのものを買い足しています。ちなみに私はMacBook Pro用のスタンドと腰痛防止のクッション、ペンタブレット、オフィスチェアなどを購入しました。

技術書が自宅に届く


ログリーではオライリー本を全冊揃えてみたり、予算上限無しで蔵書要望が出せるなど、技術書の購入に力を入れています
(オライリー本全冊購入についての記事はこちら)

そして嬉しいことに、在宅勤務ファーストになってからは蔵書リクエストした書籍は要望者の自宅に届けてもらうこともできるようになっています。Amazonから直発送されるので、要望を出してから2〜3日後には自宅に届きます。

家にいながら会社で購入した技術書が読めてしまうなんて、最初聞いた時は「え、本当にいいの?」と思ってしまいました。
(コーポレート部門の方々には足を向けて寝られません。いつもありがとうございます!)

音声コミュニケーションはZoomとDiscordを併用


社内のコミュニケーションはSlackがベースですが、リモートワークになってからはZoomとDiscordも併用するようになりました。

ZoomとDiscordの使い分けについて聞かれる事が多いのですが、Zoomはカレンダーで会議予約を取るような比較的フォーマルな会議、Discordはカジュアルな打ち合わせや立ち話、といった具合で使い分けています。
Zoomは部屋ごとにURLが発行されるので社外との打ち合わせにも使いやすく、Discordは名前付きの部屋を好きに作れるので雑談に発展しやすいなど、両者それぞれの持ち味があると感じています。

Discordのカフェチャンネルたち
若手社員がマネージャーやCTOを体育館裏に呼び出すのも日常的な光景です

なお、ビデオのON/OFFについては特に明確なルールは決めていないものの、『ZoomはビデオON、Discordは音声のみ』が暗黙の了解になっています。

Zoomのビデオ会議は堅い雰囲気になりがちなので、背景にネタ画像を使ってアイスブレイクしていたりします。

困ったらDiscordに集まる


オフィスで勤務をしていると、トラブルや困り事があった時に気軽に集まってワイワイ対応できるのですが、リモートワークになった当初はそういった気軽さをなかなか持てずにいました。

Discordを常用するようになってからは、自然とDiscordに集まって誰かの画面共有を見ながらペアプロ1やモブプログラミング2的に複数人で障害解析をするという流れが形成されています。リモート環境下でのひとりトラブル調査は精神的に辛いものがありますから、こういった文化が形成されたことは良い収穫でした。

(チャンネル名にそれぞれの個性が出ている…)

週次のリリースがある時はリリース部屋で中継が始まり、チームで集まってリリース後の動作確認などをしています。

Slackではチーム分報チャンネルに連投する


おもにZoomやDiscordの話をしてきましたが、勤務中のコミュニケーションの大部分はSlack上でのやりとりです。
LOGLY liftの開発グループではSlackチャンネルを2つ併用しており、ひとつは出退勤の連絡やレビュー・会議依頼などを行うフォーマル寄りなチャンネル、もうひとつはtimesと呼ばれる分報形式のチャンネルです。

よくあるtimesチャンネルは個人の分報チャンネルですが、私達はチーム全体の分報として使っています。
厳密なルールは決めていませんが、各人が1タスクにつき1スレッドを立て、作業状況や困っていることなどを連投していくスタイルで運用しています。

困っている感を出すとCTOやリーダーが助けに来たり、ギャラリーと議論が盛り上がって100レス以上付くこともあったりします。

チームtimesの投稿例

このチームtimes運用はコミュニケーション活性化の効果もありますが、マネージャー目線で言うとリモート環境下での働きぶりを把握でき、問題の早期発見もしやすいというメリットもあるようです。

はじめは大変だったリモートワーク


今でこそ在宅勤務ファーストとなっているログリーですが、コロナ禍以前のリモートワークは子育て中の社員が週1回利用するだけの制度でした。
そんな中、新型コロナウィルスの襲来により急遽フルリモート環境に突入したため、最初は私達のグループも手探り状態で進めてきました。

幸い開発や本番作業は在宅環境下でも問題なく行えていたのですが、チーム内では『雑談がしづらく気が滅入る』『気軽に相談ができない』といったコミュニケーション面の課題についての声が多くあがっていました。
なんとかしようということで、『Zoom部屋に常時全員ログインしておく』『毎日15時に雑談部屋に入って雑談する』『雑談担当委員を決めて話題を振る』など、色々とルール化するアクションを試してみましたが、どれもうまく噛み合わず…

その後、チームtimesチャンネルの発足やDiscordでの作業実況を経て、最終的に今の形に落ち着いています。
ルール化して「よし、雑談しよう!」と意気込むよりも、作業の中で自然とコミュニケーションを取る方がチームに合っていたようです。

ログリーでは新型コロナウィルス沈静化後も在宅勤務ファーストを継続していく方針のため、今後も働きやすい在宅勤務を追求していこうと思います。

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!

Footnotes

  1. ペアプログラミングの略称。2人のプログラマが1つのPCを前にして共同でプログラムを書いていく開発スタイル。 ペアにはドライバとナビゲータという役割がある。
  2. 複数人で一つの成果物(プログラムコード)を生み出す、チーム作業のテクニック。
著者紹介
田中玄伍
カレーを食べ歩くのが好きなソフトウェアエンジニア。清流が流れる田舎でのんびり暮らすのが夢。