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ロゴリニューアルの裏側

2018年11月14日
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COLUMN

小さな一室(実家のガレージ)から始まったログリーは、今年で設立13年目となり、2018年6月20日には東証マザーズに上場しました。そこで、プライベートカンパニーからパブリックカンパニーへと変化したこのタイミングで、ロゴのリニューアルを行うことにしました。

今回は、刷新することになったロゴの構想から完成に至るまでの裏側について、紹介したいと思います。

なぜロゴを変えるのか?

そもそも、何でロゴを変えるのか?代表の吉永曰く、上場したら変えようと思っていた、とのことです。

これまで利用してきたコーポレートロゴは、上記のイメージでした。
広告事業を開始した当初は、ターゲティング広告をメインに考えていたため、「ユーザーをターゲティングする矢」をイメージしてloglyの「o」の部分にアレンジを加えたロゴを作成したそうです(2012年頃の話)。

業界の変化

ただ、ここ数年でインターネット広告業界は大きく変容し、当社もレコメンドエンジンの開発からメディア領域、広告領域へと時流に合わせて事業を拡大してきました。

近年、GDPRやプライバシーに関わる法律、そして課題が顕在化している中、ログリーは「嫌われない広告」の実現をテーマに掲げます。
そこで、ターゲティング広告に主眼をおいたものや特定のプロダクトを表したものではなく、会社の考え方を表したロゴに変更したい、という理由からリニューアルすることにしました。

ロゴを変える際にやったこと

ロゴというのは頻繁に変更するようなものではありませんが、「○○株式会社のロゴはコレ」といったように、会社やサービスの印象に大きく関わってきます。
会社の成長と共に事業内容に変化が起きやすいベンチャー企業では、ロゴに込めた意味合いに齟齬や違和感が生まれてきてしまうことがあります。ロゴリニューアルにあたって「なぜそう思ったのか?」「どんな風にしていきたいのか?」を見つめ直すために、プロセスを整理するところから始めました。

コーポレートアイデンティティの定義

デザイナーさんにいきなりロゴ制作を発注しても、期待通りのものが出てくることはまずありません。そのため、最も重要視したのはコーポレートアイデンティティを定義することでした。過去から積み重ねてきた歴史、カルチャー、人、プロダクト、これらを言葉や図に置き換えて、ログリーのDNAを定義することから始めました。

アンケートで会社のイメージを把握する

まずはじめに行ったのが、社内アンケートを取ること。
会社のブランドイメージは、ログリーで働いているメンバー、カルチャー、そしてプロダクトから形成されます。そのため、メンバーが考えている「今までのログリー」そして「これからのログリー」に対するイメージを聞くことで、一個人の考えではなく、みんなの思いをロゴに反映することができると考えました。

例えば、「型にはまらず自由な発想で主体的に動く成長企業」「人の個性を尊重できる人が集まっている」「常に新しい価値を世の中に提供するテックな企業」など、たーーーっくさんの意見が出ましたが、まとめると、

「昔は情報や技術はあるけれど、人がいなかった。今は技術だけでなく、メンバーも増えたことで会社が成長している。これからは人、情報、技術が集まって新しい価値を生み出せる会社にしていきたい!」

アンケートはみんなの気持ちを知ることができるいいきっかけになりますね。メンバーのイメージをしっかりとロゴに表し、今後新しく入社してくれる人たちや世の中にも広く浸透させていきたいなと思いました。

会社の考え方

次に、会社の考え方をまとめました。
「なぜロゴを変えるのか?」で述べた通り、今までプロダクト寄りだったロゴを、会社の理念やビジョンといった思いに寄せてつくりたいと考えました。

そのためには、「理念、ビジョン、ミッション、クレド、沿革、出来事」といったコーポレートアイデンティティの構成要素になりうるものをすべて整理して、メタ化することが必要です。下の図は、メタ化に際して整理した考え方の一部です。

会社のカルチャー

次に、会社の考え方だけでなく、働く仲間たちのこともロゴに表すことできたらいいな……そんな気持ちで、特にログリーらしさ、カルチャーが感じられる写真を複数ピックアップし、それらから読み取れる情報をメタ化していきました。社内イベントや社員旅行の写真は、社風やカルチャーがわかりやすいので、まとめておくといいですね。

要件の洗い出しからロゴ制作へ

コーポレートアイデンティティが整理できたら、次はロゴ制作に必要な要件をまとめます。商標、各種資料、名刺、封筒、来客用ペットボトル、ノベルティなどなど。ロゴは意外とたくさんの場所で使われるんですよね。
一番大切なことは、今まで整理した情報を元にデザイナーさんにきちんとイメージを伝えることです。ロゴデザインを作成していただくためには、デザイナーさんに何が必要でどんなイメージでつくってほしいかを適切に伝える必要があります。

新しいロゴの完成

新しくリニューアルしたロゴがこちらです。いかがでしょうか? だいぶ変わりましたよね!

ロゴの文字を大文字に変化

ロゴの文字を小文字のloglyから大文字のLOGLYに変更しました。12年間利用していた小文字フォントから「変化」と「さらなる成長」を表すべく、大文字へと大きく変えました。また、テクノロジー企業として「シンプルな解決方法を追求する」という意味合いから、文字の装飾やアレンジをあまり加えず、余分なものを極力削ぎ落とした文字で表現しました。

シンボルマークの誕生

そして次に目を引くのが、シンボルマーク。私個人としては、今までシンボルマークがなくてさみしいなーと思っていましたので、念願が叶った思いです!
シンボルマークでは、ログリーに集まった「人」を表現しています。スマイルフェイスは、私たち一人一人の笑顔、そしてサービスを通じて世の中の人々を笑顔にする、という気持ちを表しています。

ちなみに、このシンボルマーク、実はボツ案から発掘したものなのです。
シンボルマークの方向性を決める際、デザイナーさんからはかっこいいアイコンをたくさん提案いただいたのですが、カッコよすぎてどれもログリーにはマッチせず、たまたまボツ案を見せていただいた中に、このシンボルの原型がありました。

コンセプトを欲張らない

コーポレートアイデンティティを定義する段階で、導き出したキーワードや表したいイメージをすべてロゴに組み込むのは至難の業です。むしろ、何を伝えたいのかわからないものになってしまいます。
そこで、メタ化した会社の考え方やカルチャーから、重要視したいものを選択することにしました。ログリーの場合、テキスト部分はテック感を、シンボルマークは理念を表現しようと考えました。

メンバー向けに新しいロゴを公開する

ロゴをリニューアルする段階になると、なんだかんだ以前のロゴが名残惜しくなるんですよね。
メンバー全員が新しいロゴを気に入ってくれるとは限らないので、「どんな風に伝えようか」「どうしたら浸透するだろうか」と考えました。そこで、メンバー向けに社内で発表会を行いました。「いつから始めたのか?」「制作段階で何を意識していたのか?」「どんな意味を持つのか?」「なぜこのロゴに決めたのか?」を理解してもらえるように説明しました。

最終的に伝えたメッセージとしては、会社からメンバーへ「心機一転、新しいログリーをみんなで形成して行こうぜ!」でした。

おまけ

無事にリリースの日を迎えることができましたが、ロゴリニューアルの最初から最後までを初めて担当したということもあり、ディレクションが思うようにできなかった部分も多々ありました。そこでの反省点や、ログリーに今までなかった変化などを記しておきたいと思います。

いろいろなシンボル

「LOG」という文字を使って、6種類の表情を示すシンボルをつくりました。汎用性のあるシンボルは、コミュニケーションツールとして使い道がありますし、いろいろなところで使うことでみなさんの印象に残りやすくなりますね。ちなみに当社では、新ロゴ発表会が終わった数分後には、社内のSlackでスタンプができていました(笑)

名刺も変わりました

シンボルマークができたことで、名刺のバリエーションが増えました!
各個人が好きな柄を選ぶスタイルになっているので、ログリーの社員に会ったらどの名刺を持っているか確認してみてくださいね。

 予想外だったこと

1. 人数を少なく見積もりすぎた

2. ロゴ決定後の作業が意外と多い

名刺(数種類)、封筒、コーポレートサイト、ステッカー、サービス関連(営業資料、商品)、ツールのアイコン、請求書の社印付きロゴ、オフィスの看板、ノベルティ、商標、 etc.

それぞれに規定などが存在し、実作業だけでなく反映作業もとても時間がかかるので、早めに取り掛かるべきものです。事前に項目を洗い出していても、後から出てくるわ出てくるわ……で詰めの甘さを実感しました(笑)

3. 社員へのサプライズは難しい

以上、ロゴリニューアルの構想から完成までの裏側を紹介しましたが、細かいところは省いていますので、もっと知りたいよ! という方は木内までご連絡ください。これからコーポレートロゴをリニューアルしよう! と考えている方の参考に少しでもなればなーと思います。

著者紹介
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